お知らせ/ブログNews

お知らせ ブログ

【マッサージは“気持ちいい=治る”ではない?】オステオパシーが目指す「快感の質」

2025.10.20

「気持ちいい整体」「強めのマッサージ」…それ、本当に身体に良い?

整体やマッサージを受けたあと、
「スッキリした」「体が軽くなった」という感覚に満たされたことがあるでしょう。

あの“気持ちよさ”は、確かに魅力的です。

 

けれども――
「気持ちいい=治る」ではありません。

 

むしろ、多くの人が“気持ちよさ”の罠にハマり、
身体が本当に求めている「修復」とは違う方向へ進んでしまっています。

 

今回は、オステオパシーが大切にしている「快感の質」という観点から、
マッサージ・整体との違いを掘り下げていきます。

 

症状にお困りの方はこちらの症例一覧から確認してみてください。

 

 

なぜ「気持ちいい」はクセになるのか?

マッサージで感じる快感は、脳内でドーパミンやオキシトシンが放出されることによって生まれます。
これらの物質は“報酬系”と呼ばれる神経系を活性化し、
「またあの感覚を味わいたい」という依存性を生みます。

 

この現象を神経科学的に見ると、
マッサージは一種の「脳内報酬刺激」になっているのです。

強い刺激や痛気持ちいい感覚は、脳が“危険”を“興奮”として処理する場合もあり、
一時的なスッキリ感を錯覚として感じることがあります。

 

つまり、「気持ちよさ」そのものが、
脳の錯覚によって作られているケースも少なくないのです。

 

 

マッサージと整体が“気持ちいい”理由

マッサージや整体を受けたときに感じる“気持ちよさ”は、単に筋肉がほぐれるだけではありません。
皮膚・筋膜・筋肉・関節・神経が複合的に刺激され、
脳が「身体の安全が回復した」と判断することで、快感として知覚されるのです。

 

このとき血管が拡張し、血流が改善し、酸素と栄養が組織に行き渡る。
その変化を脳は“安心”として感じ取り、「気持ちいい」と認識します。

しかし、ここで起きているのは神経・循環・呼吸の一時的なリセットに過ぎません。
身体は再び、もとの動作パターンや緊張状態に戻っていきます。

 

 

たとえば「首が凝っている」と感じるとき、多くの人は“首の筋肉”の問題だと思いがちですが、
実際には、肺や横隔膜、さらには心臓を包む**縦隔(じゅうかく)**の緊張が背景にあることもあります。

肺が下方へ十分に広がらないと、首の前側の筋肉(胸鎖乳突筋や斜角筋)が代償的に働き、
その過剰な活動をマッサージでゆるめると、一時的に血流と神経反射が落ち着き、“楽になった”という快感が生じます。

 

つまり、マッサージや整体が気持ちいいのは、神経系が過剰反応から一時的に解放されるため。
筋肉がほぐれることで体表の感覚受容器が「危険ではない」と判断し、脳が防御反応(緊張・痛み)を解除しているのです。

 

ただし、根本的な原因である「内臓の位置異常」「呼吸制限」「関節の可動性低下」が残ったままでは、
時間の経過とともに再び同じ場所が緊張します。
オステオパシーでは、この“再緊張”の原因を探り、身体の奥にある動きの制限を解放していくことを目的としています。

 

オステオパシーが重視する「快感の質」とは?

オステオパシーでは、
“気持ちいい刺激”よりも“身体が自然に動き出す快感”を重視します。

 

それは「施術者が作る快感」ではなく、
**“身体自身が感じる快感”**です。

 

 

この感覚は、筋肉を押されたときのスッキリとは全く異なります。

たとえば、施術中に呼吸が深くなり、体温がじんわり上がる、
体が内側から伸びるような穏やかな感覚。

それは身体の神経・血流・リンパが自律的に再起動しているサインです。
この「自己調整が生み出す快感」こそ、
オステオパシーが目指す“質の高い快感”なのです。

 

身体が「静かになる快感」:ノイズ理論で考える

ここで少しマニアックな話をします。

身体をひとつの“情報システム”と考えると、
痛みやコリは「ノイズ(雑音)」です。

筋肉や神経の過剰な活動が、身体の内部通信を乱しています。

マッサージは外から強い刺激を入れ、
ノイズを“打ち消す”ようにして一時的な静けさを作ります。

 

一方オステオパシーは、
ノイズそのものを再調整して静寂を取り戻すようなアプローチです。

身体の深層(神経・内臓・膜構造)に働きかけ、
ノイズの発生源を整えることで、全体の調和が戻ります。

オステオパシー後に訪れる“穏やかな快感”は、
脳が「ノイズが消えたことを認識している状態」なのです。

これは音楽でいう“無音の美しさ”に近い感覚。
刺激ではなく静けさの中に快を感じる、まさに上級者の身体感覚です。

 

 

 

「オステオパシーは“脳の再教育”である」

オステオパシーの最大の特徴は、
「脳が身体を再学習する」ことを促す手技である点です。

 

身体が歪む・痛むのは、脳が“誤った身体地図”を持っているから。
本来の骨・筋・神経の位置関係がズレたまま記憶されているのです。

 

オステオパシーでは微細なリズム(頭蓋や脊髄液の動きなど)を感じ取り、
触れることで脳に「ここが正しい位置ですよ」と再教育します。

これはまさに、神経のリプログラミング。

“気持ちよさ”よりも、“本来の自分を取り戻す”ことが目的です。

 

 

「気持ちいい整体」から「身体が喜ぶ整体」へ

もしあなたが、
「マッサージを受けてもすぐ戻る」「強めの整体じゃないと満足できない」
と感じているなら、それは身体がまだ本当の快感を知らない状態です。

 

身体が求めているのは、「刺激」ではなく「調和」。
オステオパシーは、その調和を取り戻すための対話のような施術です。

触れられながら、呼吸が深まり、静けさの中に安心を感じる。
それは「治る」プロセスそのもの。

 

“気持ちいい”の先にある、**「心地よく生きられる身体」**へ。
それが、オステオパシーの目指す“快感の質”なのです。

 

オステオパシー治療院いぶきでできること

オステオパシー治療院いぶきでは、「気持ちいい」だけでは終わらない、“本質的に整う身体”を目指しています。

マッサージや整体が筋肉をほぐすことで一時的に緊張を緩めるのに対し、オステオパシーではその緊張がなぜ生まれたのかを全身のつながりから探っていきます。

 

 

たとえば首のコリ一つをとっても、そこに関与するのは首の筋肉だけではありません。

・肺や横隔膜の緊張による呼吸制限
・内臓下垂による姿勢バランスの崩れ
・自律神経のアンバランスによる筋緊張
・頭蓋や仙骨の微細なリズムの乱れ

こうした全身の機能的な不調和が、最終的に「首コリ」や「肩の重さ」として現れているケースは少なくありません。

 

いぶきの施術では、筋骨格だけでなく、神経・リンパ・血液循環・内臓の可動性・頭蓋のリズムまで含めて全身を評価・調整します。

その結果、単に痛みを取るだけでなく、身体全体が本来のリズムを取り戻し、「軽く動ける」「呼吸が深くなる」「気持ちまで前向きになる」といった変化を実感される方が多くいます。

 

私たちは、“気持ちよさ”を否定するのではなく、
「気持ちいい=神経が安心してリセットできる状態」として捉えます。

その瞬間的なリラックスを、構造・循環・神経の調整によって持続的な健康へとつなげていくことが、オステオパシーの目的です。

 

マッサージや整体で改善しなかった不調、繰り返す痛み、原因がわからない違和感…。
それらは、身体のどこかで「動きが止まっている場所」からのサインかもしれません。

 

オステオパシー治療院いぶきでは、そのサインを丁寧に読み取り、
身体本来の自然治癒力が十分に働く環境を整えます。

「気持ちいい」だけで終わらず、「変わる」ことを実感できる施術をぜひ体験してください。

 

 


住所
〒064-0801
北海道札幌市中央区南1条西23丁目1-1 朝日ビル2F
診療時間
9:00~19:00
定休日
日曜・祝日
最終受付
平日 18:30/土曜 18:30
対応決済
各種クレジットカード

対応決済

予約優先制
ご予約は直接お電話またはメールフォームより受付しています。
(施術中はお電話に出られない場合があります。)
診療受付時間 日・祝
9:00 ~ 18:30

定休日 日曜・祝日