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近年の小学生の体幹の弱さの原因とオステオパシー施術

2025.05.12

 

現代の小学生は、室内で過ごす時間やデジタル機器の利用時間が増えたことなどにより、昔に比べて体幹をしっかり使う機会が減少し、「体幹が弱い」子どもが増えています。

 

以下では、その主な原因を解説します。

 

 

体幹の弱さの原因

 

1. 運動不足・身体活動量の低下

 

コロナ禍以降、外遊びや体育の授業、放課後の公園遊びの機会が減少し、全体的な運動量が激減。

体幹を支える筋肉は「使うことで育つ」ため、身体活動が少ないと筋力育成のチャンスが失われます。

 

2. スクリーンタイムの増加

 

スマホ・タブレットやテレビゲームに夢中になる時間が長くなり、うつむき姿勢での固定化が常態化。

そうした姿勢では体幹をほとんど使わないため、自然と筋力が衰えてしまいます。

 

3. 不適切な姿勢の習慣化

 

学習時の前かがみ姿勢、ランドセルを背負ったままの歩行、椅子に深く腰かけすぎる座り方など、体幹に負担がかかる姿勢が日常化。

 

長時間同じ姿勢を続けることで、逆に体幹筋群の働きが抑制されてしまいます。

 

 

 

4. ボディイメージ(身体自己認識)の未発達

 

自分の体の動きや姿勢を正しく感じ取り、制御する能力(ボディイメージ)が未成熟だと、体幹を効率よく使えません。

 

結果として、知らず知らずのうちに使わない筋肉が増え、弱化が進みます。

 

5. 発達性協調運動障害(DCD)や低筋緊張

 

発達障害や「低緊張」と呼ばれる生まれつき筋肉トーンが低い子どもは、そもそも体幹が弱い傾向があります。

周囲が気づきにくいケースも多く、早期のアプローチが遅れることが弱化の一因になります。

 

6. 生活習慣の偏り

 

睡眠不足や偏った食事(タンパク質・ミネラル不足など)は、筋力・骨格の正常な成長を妨げます。

朝食抜きや夜更かしはエネルギー不足を招き、活動量のさらなる低下を招く悪循環になります。

 

 

 

オステオパシーができること

 

筋膜・筋肉のバランス調整

 

成長や長時間の同じ姿勢で硬くなった筋膜や筋肉をソフトタッチでリリースし、体幹周りの可動域と連動性を回復。

 

関節モビライゼーション(可動性改善)

 

胸椎や腰椎、骨盤などの微小なズレや固さを整え、体幹の動きを滑らかに。

関節の正しい動きを取り戻すことで、日常の“前かがみ”や“反り腰”などの姿勢クセを減らします。

 

神経・筋連鎖(ファシア)への介入

 

筋膜を介した神経筋連鎖を緩め、体幹から四肢への動きの伝達をスムーズに。

神経モビライゼーション技術で、筋肉への刺激を最適化し、反射的なコア安定機能を高めます。

 

 

呼吸機能の最適化

 

横隔膜~呼吸筋の動きを評価し、胸郭の可動性を促進。

深い呼吸ができるようになると、腹圧が正しくかかり体幹の安定性が自ずと向上します。

 

ボディイメージ(身体認識)の再教育

 

手や皮膚への軽い触れ方で、子ども自身が「今の自分の身体の位置・動き」を感じ取れるよう誘導。

これにより、自宅や学校で正しい姿勢・動きを無意識に再現できるようになります。

 

セルフケア・エクササイズ指導

 

体幹を鍛えるための簡単な遊び感覚エクササイズ(バランスゲーム、動的ストレッチなど)を個別処方。

ランドセルの背負い方や学習時の座り方など、日常で気をつけるポイントも具体的にアドバイスします。

 

発達性協調運動障害(DCD)や低筋緊張へのフォロー

 

筋緊張の低いお子さまには、まず「触れられて安心できる」ソフトなタッチで感覚入力を強化。

徐々に難易度を上げながら、協調運動を引き出すアプローチも組み込みます。

 

心身一体のアプローチ

 

緊張やストレスが筋緊張を高め、姿勢に悪影響を与えることも。

呼吸や軽いリラクセーション技術を組み合わせ、心身ともにリセットすることで体幹の安定をサポートします。

 

 

まとめ

 

オステオパシーは「筋骨格だけ」「筋肉だけ」ではなく、神経系・呼吸系・感覚系を含めた全身のバランスを調節します。

 

これにより、運動不足や不適切な姿勢習慣、発達の偏りといった複合的要因で弱くなった小学生の体幹を、根本からケアし、将来にわたって“使えるコア”を育てていくことが可能です。

 

ぜひ、お子さまの健やかな成長のためにオステオパシーを受けてみてください。

 


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